E-bike・受入環境整備
中村 星斗
温泉街を起点にE-Bikeが行き交う街へ
標高約1000メートルの「仁田峠」、周囲2.7キロメートルの「おしどりの池」、グリーンの丘が広がる「エコ・パーク論所原」。
いずれも車で行くのは簡単ですが、歩いて行くにはとてもとても。でも自転車だったら、ちょうどいい距離。雲仙温泉にはそんな自然スポットがたくさんあります。
雲の上の雲仙という清々しい空気を感じながら、自由気ままに雲仙をめぐってほしい。
そんな想いから、まず令和1年に電動アシスト自転車「E-Bike」を導入したのは、旅館「雲仙福田屋」でした。
その後、雲仙温泉・小浜温泉の観光まちづくりに取り組む「雲仙みらいかたる株式会社」が、レンタサイクルサービス「UNZEN 旅チャリ」を令和2年8月にスタート。
更なる利用拡大のため、現在も継続して活動しています。
E-Bikeで雲仙の自然を感じる。
この事業は、雲仙みらいかたる株式会社が長崎トヨペット株式会社に協力を仰ぎ、移動手段を活用することで地域の問題解決に取り組むことを支援する「トヨタ・モビリティ基金」へ事業を申請、採択されたことからはじまりました。
雲仙みらいかたる株式会社の百崎浩之企画部長も「環境にやさしい電動アシスト自転車は、美しい自然が広がる国立公園の雲仙をめぐるには最適な交通手段。おしどりの池にある「大黒天摩崖仏」も歩いて行くにはちょっと遠いですが、自転車だと距離を感じることなく行くことができます。またおいしい空気と心地よい風も感じることができる。豊かな雲仙の魅力が一番感じられるのが自転車だと思っています。」と話してくださいました。
6kmの坂道もスイスイ!
「UNZEN 旅チャリ」は雲仙ゴルフ場をスタートに4つのコースがあります。
温泉街を走る歴史コース、仁田峠へチャレンジする絶景コース、エコ・パーク論所原から白雲の池をめぐる自然コース、修験道の場所・一切経の滝をめざす清流コースがありますが、一番人気は仁田峠。
雲仙温泉街からなだらかな坂道が約6キロも続きますが、意外とスムーズに登ることができます。70代の方でもチャレンジしているくらいです。
それはやはり「E-Bike」の強さ。「E-Bike」とは電気モーターのアシスト力で、ペダルへの負担を軽減してくれる自転車のことです。
スタート時の瞬発力に加え、坂道でもスイスイ!疲れにくのが特徴です。
また赤や黄色とカラフルでスタイリッシュなデザインも人気です。
行く途中で気に入った風景が見えてきたら止まって撮影したり、休憩したり。自分ペースで走ることも自転車の魅力です。
これからは旅館組合、雲仙温泉観光協会など地域全体で「E-Bike」の導入をすすめ、温泉街を起点にE-Bikeが行き交う街にするのが目標になっています。