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自然と歴史が織り成すロマンを辿る⑦~“バークガフニ氏と往く!The Road to UNZEN~外国人が愛した雲仙”後半~

加藤奈保子

雲仙観光局は、令和5年度の観光再始動事業として、昭和初期ごろ外国人が多く訪ねていた避暑地「雲仙」までの道のりを、当時の移動方法や過ごし方を体験する新たなコンテンツとして事業化を目指し、動いております。

(観光再始動事業とは?)
観光庁がインバウンドの本格的な回復を図るため、地方公共団体・観光地域づくり法人(DMO)・民間事業者などが手掛ける体験コンテンツ・イベント等の創出等を支援。対象コンテンツの条件は、「新規性が高く、自然・文化・食・スポーツ等を十分に活用したもので、高付加価値化されたもの」など。令和5年度、雲仙観光局は「UNZEN Volcano story ~Sky・Sea・Earth~世紀を超えて、もう一度、現代版雲仙で日本に出会い直す旅。雲仙火山 空・海・大地の物語」として同事業に採択されました。コンセプトは、「目の前にあるモノから、そこに眠るストーリーを体験・体感することで、より感動を提供できるコンテンツ作り」です。
現在、The Road to UNZENを含め4種類のツアーを開発中です。

前回迄のお話は…

今回の記事は、いよいよ、一般のお客様に向けてのツアー販売を見据え、より実践的に、そして更に磨きをかけて良いものにすべく、有識者の方を対象としたプレツアーを、10月末に2日間に渡り開催。2日目の活動報告です。

ようこそ!雲の上の避暑地へ                   バークガフニ氏と往くThe Road to UNZEN            

~外国人が愛した雲仙~

明治から大正、昭和の初期にかけ、雲仙は海外の方から非常に人気の避暑地でした。日華連絡船「上海丸」で長崎に入港した外国の方は一路、雲の上の避暑地雲仙を目指します。その経路は交通手段が発達した今とは違い、茂木~小浜の海路と、小浜~雲仙の徒歩を駆使したものでした。昭和の初期の陸の道を、今と昔を重ね合わせ、昔の旅人に思いを馳せ、なぞるように旅をします。外国客が多く訪れるにつれ、長崎の交通インフラは整備されていったと言われています。外国人がどのような道をたどり、どのような日々を雲仙で過ごしたのか。

なぜ、異国の遠い日本、雲仙に多くの海外の旅行者が、こぞって訪れていたのか。その謎に迫った時、気づかなかった新たな魅力に出会えるかもしれない…。

1日目は、外国人居留地研究の第1人者である、バークガフニ先生の著書『欧米人が歩いた 長崎から雲仙への道』をそのままに、先生の特別な案内で辿ります。

かつての外国からの旅人は、雲仙での滞在期間中はどのように過ごし、より素晴らしい時間としていったのでしょうか。

雲仙時間は、異国でのバケーション時間のはじまり

さわやかな青空で2日目の朝もスタート。

今日は雲仙に無事到着したかつての外国からの旅人が、どのように雲仙で過ごしたのかを懐古しながら、同じようにゆったりと雲仙時間を楽しんでいただこうと思います。

かつての外国の旅行者は、日本人の平均的滞在時間が2日とする場合、平均15日以上、長い方で夏の期間をほぼ全日、避暑地として長時間を雲仙で滞在し、思い思いの時間を過ごしたそうです。

そんなうらやましくもある雲仙時間を、どのように過ごされたかを紐解き、今日はゆったり時間を過ごしましょう。

🌳朝食前のお散歩から1日がスタート

『白雲の池』

その当時、新湯地区にある有名な宿泊施設や雲仙地獄から歩いて15分ほど。そんな直ぐの立地にもかかわらず、ここ白雲の池は、緑豊かな自然に囲まれ、静かな時間を過ごすことが出来、多くの外国人の憩いの場として愛された場所です。また、今で言う、グランピングの先駆けの場所。滞在において、ホテル満室の為に入れなかったお客様や、自然の中で過ごすことが好きなお客様から人気のキャンプ地であり、ボートやハイキングのアクティビティなどの舞台でもありました。

白雲の池までは、当時の皆さんと同じく歩きで向かい、今日は時間の許す限り、池の湖畔で、めいめいお好きな時間を、雲仙時間として過ごしていただきましょう。昔の絵葉書や写真、記録から同じような時間を体験できるよう準備をしております。

白雲の池に向かう道中、雲仙の生い立ちについて、要所要所でガイドが入ります。温泉神社(うんぜん神社)は、九州の守り神である四面宮を祭る神社。境内の前で、雲仙の歴史について、そして地獄の前では火山について説明をさせて頂き、皆さんに雲仙とは、こんなところですよ!とご紹介。この土地の事を知っていただけると、雲仙をより好きになってくれる近道ではありませんか!?

地獄から極楽公園を抜け、有明ホテル通りに出ます。今は観光客はあまり通らない道ですが、かつての旅行者は基本雲仙の中での移動は徒歩。ご家族で避暑に来られる方も多く、路地や路地裏を、雲仙で出会った多国籍なお子様同士で、元気に走り回っていたようです。宿泊施設から白雲の池は、良いお散歩コースだったのではないでしょうか?

白雲の池へのルートも、今はあまり使われていない路から入ります。徒歩では近道。歩いて行かなければ気づかない、知る人ぞ知る穴場です。秘密の小路を知ると、ちょっと得をした気分になりませんか?

🌳朝の優雅な時間 白雲の池で朝食&お茶会

朝の散策散歩の後は、待ちに待った朝ごはんタイムです。鳥のさえずりをBGMに、時より、焚火にくべた木が、パチンとはじける音も心地良く響く、湖畔のモーニングタイムをお楽しみ下さい。

日頃の朝の慌ただしさとは無縁の時間が、ここには流れています。

🌳それぞれがめいめいに、雲仙時間をお好きにどうぞ  

以下の体験をご準備しました。各々気になるものを、好きなだけ、時間の許す限りご存分に。

心地良い汗をかこう 

  • パックラフト体験
  • 絹笠山(サンセット山)登山体験
  • スラックライン体験

自分時間を楽しもう  

  • 湖畔で写生体験
  • 朝寝お昼寝ハンモック体験
  • 火をじっと見つめる焚火体験
  • 好きな場所で読書三昧
  • ただひたすらにのんびり時間
  • 植物観察時間ガイド付き 

パックラフトと写生が大人気でした。用意しましたが、体験者がいないコンテンツも有りました。こちらが予期せぬ新しいコンテンツも生まれ、参加者それぞれの時間が楽しめたようです。

生まれたコンテンツをご紹介。ちょこっとタイムスリップ体験。皆さんにご協力を頂き、絵葉書再現作戦を実施!バークガフニ先生にご指示いただき、それぞれが、その時代の人になったつもりで、ハイ!ポーズ✋

表紙の絵葉書と比べてみてください。再現率は高いと思います(笑)

🌳それぞれの雲仙時間の後は、、、

旅にグルメ、美味しいものは欠かせません!人の集まるところに美味しいもの有り!かつての外国からの旅行客も、雲仙での新鮮な美味しい島原の海の幸、山の幸と、きれいなお水は、記憶に大いに残る物だったようです。

本日のランチは、ガイドのイッチーさんと、松尾カメラ時計店のアキさんがタッグを組み、美味しいお昼ご飯をと、作り始めると、、、。2日間で皆さんすっかり意気投合!協力して、さらに美味しく楽しく作っちゃおう作戦スタートです。皆でワイワイお料理する時間も最高ですね。

千々石のタネトさんの美味しいタネトリ有機野菜が脇を固め、地元の荒木精肉店さんから、島原産のお肉もばっちり仕込んであります。

最後は、雲仙福田屋さんにて、貸切のお風呂と内湯を満喫させて頂き、今回の旅は終了です。

あっという間の一日。帰りたくないと言っていただけたら、私達にとって、最高に嬉しく、喜ばしいこと!

かつての海外からの旅行者も、雲仙時間をゆったり過ごされたことでしょう。思えば、自分がしたいことをして過ごす時間ほど贅沢なものは無いのかもしれません。

皆さんが過ごしてみたいと思う時間をご準備出来るよう、私たちも魅力ある体験やお時間を提供できるよう、引き続き頑張りたいと思います。まだまだ磨き上げは続きます。

2日間にわたり、ご参加いただきましたご参加者の皆様、そして、バークガフニ先生、ガイドの皆様、シェフの皆様、そして食材を提供して下さったタネトさん、蒸気屋さん、福田屋さん、かせやさん、荒木精肉店さん、関係者各位の皆様、本当にありがとうございました。

さあ、いよいよ本格的に一般の旅行者向けにツアー販売開始の時期が近づいてまいりました。来年には、皆さんのお手元にツアーをご紹介出来ます様、雲仙観光局では動いて参ります。

The Road to UNZEN~外国人が愛した雲仙~の旅が気になった方は、是非、雲仙観光局までお問い合わせください。

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