閉じる

雲仙でキックオフ!~モデル観光地記録3~

堀口治香

令和5年度に、雲仙・阿蘇・鹿児島地区は、観光庁の「地方における高付加価値なインバウンド観光地づくり事業」に選ばれました。令和6年度から「モデル観光地」として実際に取組みが始まっています。その様子を追いかけます!

↓前回の記事はこちら

令和6年度初めにマスタープランを完成させた雲仙・阿蘇・鹿児島地区。現在、毎週の合同オンラインミーティングを重ねながら、事業を進めています。

そんな中、「高付加価値な旅行の具体的な内容」「本当にお客様に喜んでもらえる内容」を実感したいという思いが高まり、2024年7月18~19日の2日間、雲仙地区に実際に集まり、対面での打合せと観光商品の体験が行われました。

1日目 半水盧を訪ねて

まずは、雲仙温泉街にある旅館「半水盧」を訪問。

半水盧は、広い庭園の中に離れが点在し、静かな時間を過ごせる旅館です。ミシュランガイド福岡・佐賀・長崎2019年版で、宿泊施設5つ星、料理部門1つ星を獲得しています。芸能人や著名な方がプライベートで利用することもしばしば。

今回は特別に、半水盧の総支配人補佐であるアミラ・ジャヤスリヤさまに快諾いただき、ランチミーティングが実現しました。
地元のBar、Lion-Jの特製お弁当を楽しみながら、アミラさまの経験談に耳を傾けました。

前職でアマネムグループのコンシェルジュをしていたというアミラさま、富裕層の旅行現場を知り尽くしている方です。実体験を聞くことで、高付加価値な旅行の内実についてイメージを掴むことができます。意見交換も行われ、有意義な時間となりました。

アミラさま曰く、現場では、まず「お客様にとってマイナスになる出来事を起こさない」ことに最優先の気配りをし、その次に「楽しませる」ことをプラスするのだそうです。何気ないことのように聞こえますが、その姿勢を徹底することは、決して簡単ではありません。

↓ご厚意で半水盧の部屋を見学させていただきました。

↓全ての客室は離れになっています。

↓和の様式で統一された空間です。

次に、一同は雲仙BASE(旧雲仙小中学校)に移動しました。モデル観光地のマスタープランの進捗具合を確認し、対面での意見交換を行うためです。今回はコンサルティングとして共に事業を進めている、株式会社EYのみなさまも東京から参加してくださり、みっちり2時間半をかけてお互いの考えていることや現状を掴みました。

夕方は雲仙BASEの屋外でBBQタイム。

標高700mの高地にある雲仙温泉街は、日が沈むと途端に涼しくなり、夏でも快適に過ごすことができます。爽やかな風が吹く中、雲仙温泉街にある荒木精肉店の美味しいお肉と、地元の野菜を鉄板でジューシーに焼いた、特別なBBQです。

なんとこの日は、雲仙福田屋の草野料理長が、鉄板焼きと特製のハヤシライスを振舞ってくださいました。

↓ずらりと並ぶ雲仙野菜。目にも鮮やかです。

↓白い天幕を張っておもてなし。

↓手作りのところてん体験のサプライズも!

地元の食材を愛してやまない草野料理長。阿蘇・鹿児島のメンバーに雲仙の美味しい料理を味わってもらいたいと、多忙な中に駆け付けてくださいました。いつもありがとうございます。

料理の美味しさと人の温かさに触れながら、辺りが暗くなるまで交流の時間が続きました。

2日目 体験の時間

一同は、雲仙温泉街にある白雲の池キャンプ場に集合し、ネイチャーフィールドウォーキングと、お茶会を体験しました。こちらは、JR九州ななつ星の中でも提供されている観光商品です。

↓ノルディックウォーキングのスティックを使って歩いていきます。

↓キャンプ場の周りは散策道になっており、自然ガイドの市来さま(右端)が一緒に歩きながら、様々な植物や歴史を教えてくれます。

↓センターサイトでは、日本茶インストラクターの松尾さま(右端)がお出迎え。

↓この日は夏にぴったりの水出し緑茶とお菓子が振舞われました。ほっと一息。

一同は、白雲の池キャンプ場を後にして、小浜温泉にある湯宿蒸気家へと到着しました。自分たちで食材を用意し、蒸し釜で調理するお昼ご飯タイムです。

↓温泉蒸しの説明をする、蒸気家オーナーの山下さま(左端)。

人, テーブル, 食品, 立つ が含まれている画像

自動的に生成された説明

↓みゆき蒲鉾本舗の蒲鉾を蒸し釜で温めたり(写真左)、天洋丸のじてんしゃ飯の素を使って、郷土食の自転車飯を炊くこともできます(写真右)。

↓直売所で入手した、もちきび、ししとう、カラーピーマンにトマト…彩り豊かです。

ガイドの市来さんが、漁で揚がったマイワシを持ってきてくださいました。
↓手早くさばいて、ひらきにして釜で蒸します。

↓温泉の蒸気で蒸すとほのかな塩味がつくので、食材の旨味が引き立ちます。なので、蒸しあがったイワシも、ほんの少しの醤油麴で味付け完成です。

他にも、特産のじゃがいもを使ったポテトサラダや、郷土食の六兵衛も登場し、ここでしか味わえない食卓が出来上がりました。
↓蒸したものからどんどん食卓に運んで、美味しくいただくのが小浜の蒸し釜スタイル。

お昼ご飯を食べながら、色んな話をしていると、あっという間に解散の時間が来ました。

これからも、3地区に存在する実際の観光商品を体験したり、現場にいる人の話を聞きに行ったりすることで「高付加価値な旅行」の具体的な像の焦点を少しずつ合わせていきたいと思います。

続報をお楽しみに!

ページトップの先頭へ
雲仙地獄チャンネル 雲仙温泉観光協会ウェブサイト