復興WGを開催しました。
中村亮介
9月16日、雲仙温泉街の復興について意見を交わす復興ワーキンググループ(WG)を開催しました。毎月、雲仙市観光戦略に基づくWGを開催していますが、今回は豪雨災害後の最初のWGということで特別編的な扱いになりました。
思いと思いをつなぐ
被災直後から、多くの関係機関、全国の皆様からたくさんの温かい励まし、お言葉をいただきました。寄せられた「雲仙温泉のために何かできないか」の思いをカタチにするため、そして温泉街の現状と今後の方向性を正しく知ってもらい、各人が復興のためにできることを考える―そんな思いと思いをつなぐ「キッカケづくり」のWGになればと企画しました。また、被災直後から現地の情報発信を担っていただいた報道各社にも参加を呼び掛け、総勢約60人が集まりました。
できることは何だろう
業種も役割も立場も違うメンバーが、8グループに分かれて雲仙のこれからを議論。青とピンクの付箋紙を用意し、青にはニーズを、ピンクには解決策やアイデアを書き込んで貼り付けていきました。
地元側からはニーズとして「災害を二度と繰り返さないように備えることが大切」「復興の様子をきちんと記録する」「現状を伝えるために情報発信が不可欠」などの声が上がりました。また、住民の心のケアの大切さ、内外で異なるニーズを正しく把握することが必要とも意見もありました。
復興に向けたアイデアとしては、いまだ調整中の燗付け施設について「景観に合わせた設備を整えれば、環境教育に活用できる」「エコタウンをPRする機会になる」などの提案がありました。
各グループから出された意見で最も多かったのが「発信力の強化」でした。個人でも取り組める方法としてSNSの活用、この雲仙ポータルでの積極的な発信を強化していくことなどを確認しました。
議論は続く
熱を帯びた議論は、毎度のことながら予定時間を大幅にオーバー。WGが終わった後も会場を片付けながら意見交換を続ける人たちも多く見られました。
皆様の思いをしっかり受け止め、できることから始めていければと感じました。土砂に埋もれた八万地獄は、前以上に蒸気を上げて温泉を噴き上げています。そんな地獄に負けないよう、我々は100に戻す復興ではなく、200にも300にもなるような復興を目指し、皆様をお迎えしたいと思います。心ひとつに「越えて、より先へ雲仙」。